2009年8月27日木曜日

あっけらかんとした森見作品とはちょっと違う、ひやりとした「宵山万華鏡」

「夜は短し、歩けよ乙女」以降、すっかりはまっている森見登美彦の新しい奴が手に入りましたので読みましたよ。ほぼ一晩で一気に。

 夜は・・・や、こないだ読んだ「「恋文の技術」のような、駄目だけど、なんもかんともオモチロイ青春、という話ではないこの作品。祇園祭の前夜祭が舞台です。
 全体的な雰囲気は、簡単にいうと、ちょっとだけコワイ。なんだか綺麗な宵山の夜にハマっていって戻ってこれ無そうな感じ。ゾクリとくるけど、読み進めちゃう。

 とはいえ、美しくも怖い雰囲気だけでなく、第2話、第3話は、わたしの好きな森見節がカラカラと炸裂してまして、何度か吹きました。夜は……ファンの方でも楽しめますよ、きっと。あの演劇の裏方って、、、!

 もう季節は秋になりますが、ちょっとだけスーっとしてドキドキして、なんだか溶けてしまいそうな一冊。秋の夜長に如何でしょう。

宵山万華鏡



著:森見 登美彦

参考価格:¥1,365

価格:¥1,365

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